やりがい搾取の実態と貴重な人生を浪費しないための防衛手段!

やりがい搾取のイメージ ライフスタイル

「仕事は自由に選ぶことが出来る」

一時は就職氷河期と言われ、そんな事も言っていられない現状だったものの、徐々に雇用も回復してきている201x年。しかし近年、やりがい搾取というワードが話題になっている。

今回は、そんな「やりがい搾取」をされてしまっている一部の労働者諸君に警鐘を鳴らすと共に、その環境は防衛・改善できる事を伝える記事になっている。

時間は有限で何よりも貴重だ、現状を変えたい諸君らの助けになれば幸いだ。

  1. やりがい搾取とは正当な対価を支払わず、やりがいを餌に仕事をさせる事。
  2. 最近では東京オリンピックのボランティア募集がやりがい搾取ではないかと話題になった。
  3. そもそもなぜやりがい搾取が生まれるのか?
    1. 1.そもそも従業員が利益を生まない企業構造なので給料が上げられない。
    2. 2.人件費を極端に削減している使い捨て感覚のブラック体質。
    3. 3.後継者不足が深刻で業界全体にお金がない。
  4. 被害拡大中!?やりがい搾取を受けた人の生の声
  5. やりがい搾取に遭いやすい人
    1. 責任感が強すぎて頑張り過ぎてしまう人
    2. 子育てが一段落したので再就職したいと思っているママ
    3. 未経験の職種に転職した右も左もわからない人
    4. 頼み事が断れない人
    5. ありがとうの対価がお金だと言うことをわかっていない人
  6. やりがい搾取に遭いやすい職業
    1. でっかい夢を追いすぎているITスタートアップ企業
    2. 補助金運用がメインの介護業界や保育業界
    3. 雇われコンビニ店長、飲食業界店長
    4. アニメーター
    5. 某テーマパークの契約社員
  7. やりがい搾取の見分け方
    1. 独立志望の若者に対して「経験を詰める!」を前面に押し出した求人を出す企業
    2. 給料と仕事量、拘束時間のバランスが極端に悪い
    3. 給料に不満があっても口に出せない雰囲気が出ている職場
    4. 長年働いている先輩の給料が自分とあまり変わらない
  8. やりがい搾取かな?と感じた時は
    1. 弁護士や労働組合に相談する
    2. 自分の身を守るために転職を考える
  9. まとめ

やりがい搾取とは正当な対価を支払わず、やりがいを餌に仕事をさせる事。

やりがい搾取(やりがいさくしゅ)とは、経営者が支払うべき賃金や手当の代わりに、労働者に「やりがい」を強く意識させることにより、本来支払うべき賃金(および割増賃金)の支払いを免れる行為をいう。東京大学教授で教育社会学者の本田由紀により名付けられた。【wikipediaより引用】

もちろん全ての仕事には対価が必要であり、その対価は仕事内容に見合ったものである必要がある。

その上で+αとして「やりがい」は存在すべきなのだが、世の中にはその「やりがい」を勝手に対価に代替して労働者に支払った気になっている経営者が数多く存在する。

そんな現状が許されていいはずは無い。

やりがい搾取という言葉はドラマ「逃げ恥」で使われ有名になり、今ではSNSユーザーによっても数多く言及されている。

最近では東京オリンピックのボランティア募集がやりがい搾取ではないかと話題になった。

大義名分と言うものの恐ろしさを実感せざるを得ない。それが大きければ大きいほどどれだけ条件をつけても許されると本気で思っているのだろうか。

「オリンピック・パラリンピックの成功は、まさに「大会の顔」となるボランティアの皆さんの活躍にかかっています!」【東京2020大会公式ウェブサイトより】

現在募集は終了しているが興味のある方は条件を一度見てほしい。運営側がどんなに素晴らしい思い(労働条件)で大会を成功させたいかが見て取れると思うぞ。

そもそもなぜやりがい搾取が生まれるのか?

やりがい搾取が生まれてしまう原因は大きく分けて3つだ。

1.そもそも従業員が利益を生まない企業構造なので給料が上げられない。

介護・福祉・保育業界など、いくら現場が頑張ろうとも原資が増えない為に「やりがい」を対価に置き換えないと給与の低さを理由に人が離れてしまう。

2.人件費を極端に削減している使い捨て感覚のブラック体質。

社内皆が同じような待遇を受ける事で感覚が麻痺し、それを当たり前と思った上で労働者個人の責任感に訴えることでかろうじて形を維持している。

同じ待遇なので給料にあまり差がなく、しかも低賃金。使い捨てなので、総じて人の回転が早い。

3.後継者不足が深刻で業界全体にお金がない。

お金がないので給料が上がらない。所属業界に対しての希少価値を労働者に認識させた上で、自分がやらなければ業界自体が無くなってしまうと言う使命感に訴えることで業界を維持している。

被害拡大中!?やりがい搾取を受けた人の生の声

実際に「やりがい搾取を受けた!」という方20名に、どんなやりがい搾取を受けたのかを聞いた。

毎日深夜21時まで残業をしなければならない状況にあったのですが、社長から「他人の命のために頑張ろう」と言われました。勿論、すべての残業はサービス残業になりました。
(28歳 男性 医療機器メーカー)
難しい自動車部品を製造している時に、上司から「君のためだぞ」と言われました。毎日20時近くまでサービス残業しなければならなかったのですが、お金の方が嬉しいです。
(28歳 男性 自動車部品メーカー)
インターネットショッピング全盛期に、仕事が継続していることがありがたいということを掲げ、徹夜に近い時間帯まで働かされたことは未だに許しがたい過去です。
(33歳 男性 物流業)
病院勤務なのですが、「患者さんのためだから」、というやりがい搾取はひどいものがあります。サービス残業も休日出勤もあり、文句を言おうものなら「人でなし」扱いです。
(35歳 男性 病院勤務)
アルバイトなのに意識の高さは社会人レベル、いや、それ以上だったと思います。このお店で働けることを喜びと思え!とばかりに厳しく、勤務中は息をつく暇もありませんでした。やたら長い社是を丸暗記させられ「会社のために心を尽くして」と呼称する様子は恐怖すら感じました。
(35歳 男性 大手古本販売店)
仕事終了してタイムカード押してからのポップ作り。月1回のバイトミーティング(無償)。業界イベントへの参加強要。教育、社会経験を謳ったやりがい搾取でした。
(30歳 女性 居酒屋アルバイト)
金融業界の地方支店在籍中に、上司や先輩方からは、われわれ金融の力でこの地域を盛り上げて、発達させていこうと言われ、実際にその通りだと思って地域のために、地域のためにと思いながら、連夜のように残業続きでしたが、本店に戻る上司がようやく本店に戻れると言ったのを聞き、結果的には地域のことではなく自分のことだけを考えていた上司と先輩方だったんだなと悲しくなりました。
(34歳 男性 金融)
友人に誘われて、説明会に行った。説明会で、講師っぽい人が、「この化粧品を販売すれば、世界一周旅行も夢ではない!」みたいな感じで、周りの人を煽っていた。盛大な拍手とともに、皆さんで頑張りましょう!みたいになった。洗脳された宗教みたいでとても気持ち悪かった。友人はその化粧品販売をやっていたが、私は絶対やらないと思った。
(33歳 女性 化粧品販売)

最後のってやりがい搾取というよりもマ◯チ商法では・・・?なんにせよ、回避できて良かったな・・・(真顔)

余談だが、やりがい搾取の意味が良くわかっていないと思われる回答も多かった。20名中12名がわかっていなかった。具体的にはこんな回答が寄せられた。

  • 上司が仕事をやり忘れていて私がやる羽目になった。
  • バイトの時間後に掃除を手伝わされて残業代が出なかった。
  • できる人とできない人がいるのに給料が変わらない。
  • 上司の指示に従って工程を組んでいたら勝手に計画が変更されていた。

これはやりがい搾取ではなく業務上の不満や環境への不満だ。

むしろこういう人達が知らず知らずのうちにやりがい搾取の被害に遭っているんだろうなぁと心配になった。

やりがい搾取に遭いやすい人

ここまで読んでもまだ「自分は大丈夫」なんて安易に思っていないか?そういう人間が一番危険だ。

初めはおかしいなと思っていても、長年続けていると感覚が麻痺してそれが「当たり前」になってくる。自分でも気づかないままにやりがい搾取を受けているかもしれないぞ・・・?

やりがい搾取に遭いやすい人を紹介する。あなたは大丈夫か?

責任感が強すぎて頑張り過ぎてしまう人

先にも触れたが、経営者が一番つけ込む部分が責任感だ。「今自分がいなくなったらこの会社は~、この部署は~」なーんて考え込んでストレスばかり溜めていないか?

安心しろ、そんな考えは杞憂だ。会社なんて誰か一人が居なくなった所でそう簡単に潰れやしない。

子育てが一段落したので再就職したいと思っているママ

子育て一段落ママさんはやりがい搾取に遭いやすい条件が揃いすぎている!

  • 子育てのストレスからの解放(家庭外環境での労働意欲の塊)
  • 主収入が夫の為、高額な給与への執着は薄い(労働条件の改善を求めない)
  • 家族以外の他者から必要とされる久しぶりの感覚(奉仕精神の塊)

どうだ?やりがいの塊だろう?気を付けろ。

未経験の職種に転職した右も左もわからない人

まっさらな状態の新人ほど染めやすいものは無い。受けるもの全てを「そういうものなんだ」と思って、悪しき伝統までをスポンジの様に素直に吸収してしまう。オカシイなどと思う暇すら与えられずに。

未経験職種に転職した人は十分に注意した方がいい。人が普通の感覚でおかしいと感じたものは大体おかしいものだ。

頼み事が断れない人

往々にして自分のキャパシティがわかっていないタイプだ。

  • 今自分が断ったら申し訳ないな
  • 周りに迷惑がかかるかな

なーんて思っているんだろう?だがそれは間違いだ。その仕事を無理に引き受けて消化できずに潰れる方が会社にも顧客にもよっぽど迷惑だと気づかねばならない。

自分の力量を正しく理解し仕事に向き合った方が良い。従業員はあなた一人ではない。

ありがとうの対価がお金だと言うことをわかっていない人

良く聞く話だろう?お客様から「ありがとう」を頂く為に仕事をしているんだ、と。そんな企業理念も世の中に溢れているし勿論理屈はわかる。

「ありがとう」と言われて嬉しくない人間などいない。ただ「ありがとう」じゃ飯は食えない。「ありがとう」と共にそれに見合った対価をいただくのがまっとうな社会だ。

やりがい搾取に遭いやすい職業

やりがい搾取が生まれる条件は大体決まっている。そしてそれは一部の業界に集中しているのが現状だ。

もしその業界を希望するのなら、自分を守る意味でもしっかりと労働条件を確認して応募する必要がある。

労働条件を提示してくれない?そんな真っ黒な会社からは今すぐ去るんだ。そう、今すぐにだ。

でっかい夢を追いすぎているITスタートアップ企業

今でも「ITドカタ」なんて言葉は生きているのか?元々開店や閉店と言った時間の概念が無い企業ほど理念や目標を高く掲げてるものだ。全従業員が労働時間や日数の制限なく頑張って働けば達成できるくらいの目標をな。

これからの企業の為にも「定休日」という概念はきっと大事になってくると思うぞ。完全に「オフ」になる時間は会社にも労働者にも必要だ。

補助金運用がメインの介護業界や保育業界

そもそも税金で運用している(原資が増やし辛い)上に、客(高齢者や子育て世代)から搾り取る事が出来ない業界だからこそ、現場がいくら頑張って顧客に満足を与えようと待遇が大きく変わらず、働き手の「やりがい」を対価に置き換えなければ人員が確保できない。

ならば少ない対価に見合った最低限の仕事でいいかと言うと、現場に求められる質がそうでもないんだから恐ろしいもんだ。

雇われコンビニ店長、飲食業界店長

知り合いにも体を壊して辞めざるを得なかった人が居た。何故かと言うと自身にどれだけ鞭を打てるかが売り上げに直結するからだ。

この業界も人員不足が叫ばれていると思うが、バイトを採用できなければ自分が働くしかない。そして自分の給与は変わらないまま売り上げだけが伸びていくのだ(結果的に人件費が削減になるから)。

悪循環としか言えない負のスパイラルだな。

アニメーター

まずアニメーターと言うのは自分が描いた絵(作品)を買い取ってもらう事で給与を得る業種であるが、その単価が恐ろしいほど安い。新人は特に。

しかもその単価はこの数十年ほぼ上がっていない為、アニメ業界がいくら儲かろうとアニメーターには関係がないのだ。絵の単価が上がらないからな。

それでも一定数がアニメーターを志望し、その条件でも働きたいという労働者意欲を搾取している現状については、これまで労働闘争をしてこなかった労働者側に責任が無いとは言わないが・・・。

某テーマパークの契約社員

「夢の国」とはよく言ったもので、従業員もいい夢を見させられている(ある種の洗脳教育)からこそ「やりがい搾取」されている現状に気づかないのかもしれない。

恐ろしいのはそんな条件も厭わず頑張れる「夢の国」のブランド力と言えばそれはそうかもしれないが。

好きだから頑張れるのもあるだろうし、経験が詰めるから頑張れるのだと思うが、働きに比べての対価は少ないのが現状だ。

よくあの対価であそこまで従業員を育てることができるな・・・と関心すらする。そういう私も以前この国で働いていた事がある。就職に大変有利だった。その節は世話になったな。

やりがい搾取の見分け方

これから就職活動を迎える人や、これから転職を考えている人の為に、就職先でやりがい搾取にあわない為のチェックポイントを紹介しておく。

逆に言えば、やりがい搾取にあってしまう人達はこういった事をきちんと調べずに会社を決めるんじゃないか?

独立志望の若者に対して「経験を詰める!」を前面に押し出した求人を出す企業

あなたが採用担当者で、何としても雇用人数を確保したいと思ったらどんな求人を出すだろうか?少なくとも自分の職場の良い所、良い条件を前面に打ち出して人を集めようとするだろう。

「経験を積める」のが一番のセールスポイントだなんて「他には何もありません」と言っているのと同義だと気付いた方が良い。経験なんてどんな職場でも積む事は可能だからだ。

給料と仕事量、拘束時間のバランスが極端に悪い

求人の中では最低限確認すべき事項だと思うんだが、今の時代はそうじゃないのか?

自分が納得できる業務バランスで仕事が出来る職場を選ぶべきだ。もし入職してみてあまりにも提示条件に違いがあるのであれば、迷わず労基に駆け込んだ方が良い。

給料に不満があっても口に出せない雰囲気が出ている職場

運悪く入職してから気づいてしまったパターンだ。言いたい放題、言ったもん勝ちになりすぎても良くないが、風通しのいい職場環境は欲しいものだ。

風通しを悪くしている根源たる上司が変わらなければ一生その職場環境が変わる事は無いだろうが、そういう上司は絶対会社辞めないから、絶対。自分から離れよう。

長年働いている先輩の給料が自分とあまり変わらない

長年働いているという事は、何かその職場に続けたい利点があるか、感覚が麻痺しているかのどちらかだ。そして、このケースではたいてい後者だ。

労働の対価は「金」だ。能力を提供した対価も「金」だ。人生の貴重な時間を会社に提供しているのだ。キャリアによって給料が変わらないのはオカシイ。

やりがい搾取かな?と感じた時は

今回、この記事を読んだのを機会に自身の職場環境も一度振り返ってみてはいかがだろうか?

その中で「普通だと思ってたけどおかしいのかな?」「これがもしかしたらやりがい搾取なのかな?」と思った時にどうすれば良いのか紹介しておく。

弁護士や労働組合に相談する

一番はこれだ。労働組合がない場合は労働局、労働基準監督署や地方自治体の労働相談を利用すると良い。要は労働環境や条件は自身(団体)の努力で改善できるものだという事だ。

何もアクションを起こさずに不満ばかり言うのは社会を知らない子供のする事だ。

自分の身を守るために転職を考える

人生諦めも肝心だ。改善の兆しを感じない企業も数多くある。そんな環境の中に長く居た所で得られる物は何もない。自分が擦り減っていくだけだ。

○ヶ月、○年間まではと我慢するのもいいが、自分が壊れてしまっては元も子もないぞ。

まとめ

やりがい搾取の実態は理解いただけただろうか。

総じて言えるのは自身の置かれている労働環境に対して声を上げる事が出来ない(声を上げても構造上意味が無い、声を上げるという行動を知らない、無駄だと諦めている)者が搾取されているという事だ。

一度しかない貴重な人生の中で労働時間と睡眠時間は約半分を占める。睡眠時間を削ってまでの労働が自分の人生にどれだけ悪影響を与えるのか考えてほしい。

それで寿命が縮まろうものなら労働時間の割合はさらに増えるのだ。だからこそ、しっかりと自分を守ってくれ。

手段はいくらでもある。責任感や使命感が邪魔をして一歩踏み出す事が出来ないのではやりがい搾取の思うツボだ。優先順位を履き違えてはいけない。

一番大切なのは仕事でも会社でも大義名分でもない。自分自身だ。

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